このツールは Samba スイートの一部である。
swat は、 Samba 管理者が Web ブラウザを使って複雑な smb.conf(5) の設定を行うことを可能にする。 加えて、swat の設定ページには、 smb.conf 中で設定可能な全てのオプションへのリンクがあり、 管理者が設定変更の影響を簡単に調べられるようになっている。
swat は inetd から実行される。
デフォルトの設定ファイルのパスは、 コンパイル時に設定される。 設定ファイルには、 smbd に必要な詳細な設定が記述される。 このファイルが swat によって修正されるファイルである。 ファイルには、 そのサーバが提供する全てのサービスの記述に加え、 printcap ファイルの位置のようなサーバ固有の情報も含まれる。 詳細情報については、 smb.conf を参照のこと。
このオプションは、 認証機能を無効にし、swat をデモモードにする。 このモードでは、 誰でも smb.conf ファイルを修正する事ができてしまう。
運用中のサーバでは、このオプションを絶対に有効にしないこと。
swatのバイナリと 多数のヘルプファイルやイメージファイルをインストールするため、 SWATのコンパイル後にmake install の実行が 必要である。 デフォルトのインストール位置は以下の通り:
/usr/local/samba/bin/swat
/usr/local/samba/swat/images/*
/usr/local/samba/swat/help/*
SWAT を inetd 経由で起動するには、 /etc/inetd.conf と /etc/services の編集が必要である。
/etc/services については、 以下のような行を追加すること:
swat 901/tcp
NIS/YP ユーザへの注意: ローカルな /etc/services ファイルの代わりに、 NIS サービスマップを再構築する必要があるかも知れない。
ポート番号は、1024 以下のポートで 現在使用中でないものであればなんでも良い (1024 より大きいポートを用いる事は、 inetd デーモンの実装の詳細によっては、 セキュリティホールを提供してしまう)。
/etc/inetd.conf については、 以下のような行を追加すること:
swat stream tcp nowait.400 root /usr/local/samba/bin/swat swat
/etc/services と /etc/inetd.conf を編集したら、 inetd に HUP シグナルを送ること。 それには kill -1 PID のように入力する。 ここでPIDは inetd デーモンのプロセスIDを示す。
比較的新しい Linux システムでは inetd メタデーモンのよりセキュアな 実装のものを含めて出荷されている。xinetd デーモン は (/etc/xinetd.confのような)単一の ファイルから、またはxinetd.d/ ディレクトリ 内のサービス制御用ファイル群から、設定情報を読み込むことができる。 これらのディレクトリなどは設定されていると見なす。
次のファイルを /etc/xinetd.d/swat として作成します。 その後、メタデーモンが設定ファイルをリロードさせる必要があります。 これを遂行する方法についての詳細に関しては xinetd のマニュアルページを参照してください。
## /etc/xinetd.d/swat service swat { port = 901 socket_type = stream wait = no only_from = localhost user = root server = /usr/local/samba/bin/swat log_on_failure += USERID disable = No }
Samba と SWAT をインストールするときの問題に共通する原因のひとつに、 Samba サーバ上のある種のファイアウォールやポートフィルタリングソフト の存在がある。このマニュアルページで説明された然るべきポートが サーバ上で利用可能であるか、iptables や "port sentry" のような セキュリティソフトでブロックされていないか確認のこと。 より多くのトラブルシューティングについては、Samba の配布物に含まれる ドキュメントを参照のこと。
このファイルには、 メタデーモンのための適切な起動情報が含まれている。
This file must contain suitable startup information for the xinetd meta-daemon.
このファイルにはサービス名(例: swat)と サービスポート(例: 901)との対応情報と、 プロトコル種類(例: TCP)が含まれている。
これはswatによって設定される設定ファイル smb.conf(5) のデフォルトの位置になる。 その他の一般的な位置は、 /usr/samba/lib/smb.conf や /etc/smb.conf である。 このファイルには、 サーバがクライアントに提供する全てのサービスが記述されている。
swat は smb.conf ファイルを書き直してしまう。 エントリは再配置され、コメントや include= および copy=" オプションは削除されてしまう。 既に念入りに手をかけて作成した smb.conf を持っている場合は、 事前にバックアップしておくか、swat を使わないこと!
オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team によって、 Linux カーネルの開発と同様の オープンソースプロジェクトとして開発が行なわれている。
オリジナルの Samba マニュアルページは Karl Auer によって作成された。 マニュアルページは YODL 形式( ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ で入手可能な優れたオープンソースソフトウェア) に変換され、 Samba 2.0 リリースに伴い、Jeremy Allison によって更新された。 Samba 2.2 における DocBook 形式への変換は、 Gerald Carter によって行なわれた。