wbinfo

Name

wbinfo -- winbind デーモンから情報を問い合わせる

Synopsis

wbinfo [-u] [-g] [-h name] [-i ip] [-n name] [-s sid] [-U uid] [-G gid] [-S sid] [-Y sid] [-t] [-m] [-r user] [-a user%password] [-A user%password]

DESCRIPTION

このツールは Samba スイートの一部である。

wbinfo プログラムは、 winbindd(8) デーモンが生成し使用した情報を、問い合わせて返す。

wbinfo プログラムが情報を取得できるように winbindd(8) デーモンが正しく設定され、動作していなければならない。

オプション

-u

このオプションは winbindd(8) デーモンが動作している、Windows NT ドメイン内で利用できる全ユーザをリストする。 すべての信頼できるドメインのユーザもまた、リストされる。 この操作では winbindd(8) に見えないユーザのIDは 取得できない。

-g

このオプションは winbindd(8) デーモンが動作している、Windows NT ドメイン内で利用できる全グループをリストする。 すべての信頼できるドメインのグループもまた、リストされる。 この操作では winbindd(8) に見えないグループのIDは 取得できない。

-h name

-h オプションは name パラメータで指定された NetBIOS 名に対応する IP アドレスを WINS サーバに問い合わせるように winbindd(8) に問い合わせる。

-i ip

-i オプションは ip パラメータで指定された IP アドレス に対応する NetBIOS 名を取得する ノード状態リクエストを送信 するように winbindd(8) に問い合わせる。

-n name

-n オプションは winbindd(8) に指定された名前に対応する SID を問い合わせる。 ドメイン名を winbindd の区切り文字を使ってユーザ名の前に付加することもできる。 例えば、CWDOM1/Administrator は ドメインCWDOM1 の Administrator ユーザを問い合わせる。 ドメインに何も指定しなかったときには smb.confworkgroup パラメータの値が使用される。

-s sid

-s は SID の名前解決に使用する。 これは、 前に述べた -n オプションの逆の働きをする。 SID には Microsoft の伝統にのっとった形式での ASCII 文字列を指定しなければいけない。 例えば S-1-5-21-1455342024-3071081365-2475485837-500 である。

-U uid

UNIX のユーザIDの、 Windows NT の SID への変換を試みる。 指定された uid が winbind での uid の範囲内でなければ、 オペレーションは失敗する。

-G gid

UNIX の グループIDの、Windows NT の SID への変換を試みる。 指定された gid が winbind での gid の範囲内でなければ、 オペレーションは失敗する。

-S sid

SID を UNIX のユーザIDに変換する。 SID が winbindd(8) のマップする UNIX のユーザに 該当しない場合は、オペレーションは失敗する。

-Y sid

SID を UNIX のグループIDに変換する。 SID が winbindd(8) のマップする UNIX のグループに 該当しない場合は、オペレーションは失敗する。

-t

Samba サーバが WindowsNT ドメインに参加したときに作成された ワークステーション信頼アカウントが機能しているか照合する。

-m

winbindd(8) が名前解決の際に問い合わせを行う、 Windows NTサーバが信頼しているドメインの一覧を提供する。 このリストには、サーバがプライマリドメインコントローラとなっている Windows NT ドメインは含まれない。

-r username

そのユーザが所有する UNIX グループの id のリストを 取得しようとする。これは、ユーザがドメインコントローラ上で 定義されている場合しか機能しない。

-a username%password

winbindd を通じてユーザ認証を試みる。 このチェックは認証の手段であり、結果を報告する。

-A username%password

ドメインコントローラへの session setup の際に、winbindd が利用するユーザ名とパスワードを指定する。 これにより、匿名アクセスの禁止を有効にした (Windows 2000 サーバのみの環境と互換性のあるアクセス権を設定した) Windows 2000 ドメイン で winbindd を実行させることが可能になる。

終了コード

wbinfo プログラムはオペレーションが正常に終了したときには 0 を返し、 失敗したときには 1 を返す。もし winbindd(8) デーモンが動いていなければ、 wbinfo は失敗を返す。

バージョン

このマニュアルページは Samba バージョン 2.2 一式用である。

参照

winbindd(8)

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team によって、 Linux カーネルの開発と同様の オープンソースプロジェクトとして開発が行なわれている。

wbinfo および winbindd は Tim Potter によって書かれた。

Samba 2.2 における DocBook 形式への変換は、 Gerald Carter が行った。

日本語訳